ご家族へのメッセージ

うつ病を患われているあなたのご家族は、家族の大黒柱である共に「会社」という船のリーダーでもあります。経営者の役割は、会社のあえるべき姿を考え、従業員に会社が進むべき方向を指し示すことです。経営者が会社を正しい方向に導くことで、お客様から報酬を得て、従業員とそのご家族を養っていくことができます。

逆に、経営者が誤った経営判断をすると、従業員のみならず、従業員のご家族や取引先、お客様、金融機関など多くの関係者に想像の及ばない甚大な損害を与える可能性があります。社長という仕事は、ほかの職業と比べ比較にならないほど重圧がかかる職業です。

その一方で、経営者は「事業運営の迷い」や「資金繰りの悩み」などを抱えていても、その弱みを見せることはできません。相談相手のいない、とても孤独な職業ともいえます。

社長が抱える悩み

  • 取引先の減少や経営環境の変化による売り上げの減少
  • 仕入れや原材料費の値上がりによる収益の悪化
  • 債務超過や信用不足に伴う資金繰りの悪化
  • 後継者不在や従業員の雇用維持、会社内の人間関係など人材、組織面の問題
  • 取引先との関係性悪化や競合企業、競合製品の出現に伴う業績の悪化
  • 不安や悩み、プレッシャーがあっても、周りに相談できない
  • 疲れていても会社を休むことができない

経営者がうつ病を患う場合、このような事業経営の「重圧」と「孤独」が原因になっていることが少なくありません。経営者のご家族は、そんな社長がうつ病を患っていることに気付いたとき、「重圧」と「孤独」を軽減できるよう、医者や事業経営の専門家に本人に代わって相談してあげてください。

社長は悩みや弱みを相談できない職業です。

うつ病は、軽度のうちであれば、適切な治療や処置により回復することも可能です。しかし、適切な対応が遅れると、うつ病は重度化し、他者に攻撃的になったり、自殺念慮に憑りつかれたりするなど、最悪の場合には命に係わる可能性もあります。また、うつ病が重度化すると、本人は経営の正しい判断ができないだけでなく、ご本人自身の健康状態や物事の成否も正しく判断できなくなります。社長のそばにいるご家族が、変化に気づきご本人に代わって専門家に相談し、社長の「重圧」と「孤独」を軽減してあげることが大切です。

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