事業承継支援

 うつ病や精神疾患の治療は、大きく分けて次の3つを組み合わせて実施されます。

うつ病や精神疾患の治療方法
 1.薬を使った投薬療法
 2.気持ちや考え方を整理する精神療法
 3.病気のきっかけになるような負担をできるだけ少なくする環境調整

 投薬治療でよくならなかったうつ病が、職場環境や家庭環境での環境を変えると大きく改善したという例は多くあります。うつ病に対しては、ストレスの要因となっている要素を取り除くことが大切です。このため、もし、経営者として業務を遂行していることが大きな負担になっているのであれば、事業承継は健全な体と心を取り戻すうえで重要な取り組みとなります。

親族内での事業承継

 事業承継を目指す場合、最初に検討すべきことは、親族内に事業を承継する後継者候補がいるかどうかです。親族内に後継者がいる場合は、第三者によるM&Aより、親族内承継が経営方針や従業員の雇用が維持されやすい面があります。

 ただし、親族内の事業承継は、5~10年の準備期間を得て実施されることが一般的です。特に時間を要するのは、後継者教育です。事業運営に必要なノウハウを後継者に伝承していくには、相当の時間が必要であり、後継者教育と事業運営ノウハウの伝承が不十分な状況で事業承継を進めると、後継者への負担が大きくなります。

私たちができる親族内承継サポート
 事業承継を長引かせると、うつ病を抱える経営者の健康上の負担が大きくなり、短期間で事業承継を進めると後継者への負担が大きくなります。
 経営者・後継者双方への負担をできる限り小さくするため、事業内容をヒアリングし、事業承継に必要な経営ノウハウの「見える化」と「後継者への早期伝承」をサポートします。これにより経営者と後継者の双方の負担を少なくなる事業承継を実現します。

 なお、借入金の債務保証など条件が整えば、従業員への事業承継を支援することも可能です。

M&Aによる事業承継

 親族内ならびに従業員にも、後継者候補がいない場合は、第三者への事業の譲渡・売却(M&A)を検討することになります。M&Aというと、大企業の話に用にも聞こえますが、近年は中小企業が実施するスモールM&Aも増えています。

 M&Aにより事業承継に利点は、売却先・譲渡先が見つかれば、短期間で事業承継が実現できます。健康上の不安を抱える経営者にとっては、大きなメリットです。また、事業の売却で得られる収入により、治療に専念する環境を整えることもできます。

 また、事業売却後の生活や収入に不安がある場合は、相手方との交渉によっては、いち従業員として再雇用してもらうことも可能です。

私たちができる親族内承継サポート
 第三者への事業の譲渡・売却(M&A)を実施するうえで重要となるのは「自社の事業内容の財務内容のを適切に把握し評価すること」、「M&Aの候補先を選定・リサーチする」ことです。
 本来であれば、経営者自らがM&Aの交渉を進めるのですが、うつ病を抱える経営者にとっては、負担が大きくなるため、これらの調査や交渉・契約をサポートいたします。また、M&A実行時には、取引先や従業員への説明も代表者の負担を軽減するためサポートいたします。