相談者のプロフィール
- 業種・規模: サービス業(従業員6名)
- 年齢: 40代前半
- 相談のきっかけ: 「毎日バタバタしているのに、何も終わった気がしない。何から手をつければいいかわからない」
相談時の状況
創業以来、サービスの種類を徐々に増やしてきた結果、現在手がけている事業は4つ。それぞれに顧客がおり、「どれも切れない」という状態でした。
本人は毎朝5時に起き、夜12時まで働いていました。しかし「忙しいのに売上が増えない」「なんとなく前に進んでいない感覚がある」と感じており、判断疲れを起こしていました。
「何でも自分でやれることが自分の強みだと思っていた」という言葉が印象的でした。
支援の内容
1. 「何に時間を使っているか」を可視化する
1週間の業務を時間単位で書き出すワークを実施しました。結果、「売上に直結しない業務」が全体の約4割を占めていることが判明。
特に経理処理・SNS更新・問い合わせ対応に多くの時間が取られていました。「これは本当に自分がやる必要があるか」を一つひとつ確認しました。
2. 「捨てる・委ねる・続ける」の仕分けをする
4事業を「今後も続けるもの」「縮小するもの」「外注できるもの」に仕分けしました。
利益率と経営者の消耗度を軸に整理すると、「一番手間がかかる事業」が「一番利益の薄い事業」であることが明確になりました。
3. 外注化の設計
経理をクラウドサービスとフリーランスの税理士に委託、SNS更新を外注し、問い合わせ対応のテンプレートを整備。月あたり30時間以上の時間創出を目標にしました。
「外注にお金をかけることへの抵抗感」は初めはありましたが、「自分の時間を時給換算したときのコスト比較」で納得されました。
結果
- 2ヶ月で月30時間の業務削減を実現
- 「頭が整理された。何をすべきか見えるようになった」
- 収益性の高い2事業に絞り込み、半年後に売上が15%改善
この事例から学べること
「忙しいのに前に進まない」という感覚は、業務が整理されていないサインです。「やることを増やす」よりも「やらないことを決める」ことが、経営の質を上げる近道になることがあります。
「何をやめるか」を決めることも、経営者の大切な仕事です。